整形外科の選ぶべきポイント

2025年12月
  • 痛む場所別、今日からできる腰痛のセルフケアと予防法

    医療

    腰痛の原因となっている場所をある程度推測できれば、それに応じた適切なセルフケアや予防法を、日常生活に取り入れることが可能になります。もちろん、正確な診断は医師に委ねるべきですが、ここでは、一般的な整形外科的な腰痛に対する、場所別のケアのヒントをご紹介します。まず、「腰の真ん中」が痛む場合、これは背骨そのものへの負担が原因であることが多いです。このタイプの腰痛予防で最も重要なのは、インナーマッスル(体幹深層筋)を鍛え、背骨を支える「天然のコルセット」を強化することです。プランクや、四つ這いで手足を対角線上に伸ばすバードドッグといった、腰を反らさずに行える体幹トレーニングが有効です。また、長時間座る際には、骨盤を立てることを意識し、腰の後ろにクッションなどを入れて、腰椎の自然なカーブを保つようにしましょう。次に、「腰の片側(右または左)」が痛む場合、これは筋肉の左右のアンバランスが原因であることが多いです。痛みがある側の、腰からお尻、太ももの裏にかけての筋肉が、過度に緊張している可能性があります。仰向けに寝て、片膝を胸に抱えたり、お尻の筋肉(梨状筋など)を伸ばすストレッチを、痛みのない範囲で、ゆっくりと行いましょう。また、普段、無意識に片足に体重をかけて立ったり、足を組んで座ったりする癖がある場合は、それを改めるだけでも、左右のバランスが整い、痛みの予防に繋がります。そして、「お尻に近い、ベルトのライン」が痛む、仙腸関節性の腰痛が疑われる場合は、この関節に捻じれや離開のストレスをかけないことが重要です。あぐらをかく、横座りをするといった、骨盤が非対称になる姿勢は避けましょう。また、骨盤を安定させるために、お尻の筋肉(中殿筋など)を鍛えるトレーニング(横向きに寝て、上の脚をゆっくりと上げるサイドレッグレイズなど)も効果的です。これらのセルフケアは、あくまで予防や、軽い症状の緩和を目的としたものです。痛みが強い場合や、改善しない場合は、必ず専門医の診断を仰いでください。