整形外科の選ぶべきポイント

2026年4月
  • 「冷やす」か「温める」か?炎症期と慢性期の正しい対処法

    生活

    膝に痛みを感じた時、多くの人が迷うのが、「冷やした方が良いのか、それとも温めた方が良いのか」という問題です。この選択を間違えると、かえって症状を悪化させてしまう危険性があるため、痛みの「時期」と「性質」に応じて、正しく使い分けることが非常に重要です。まず、「冷やす(アイシング)」べきなのは、痛みが急に発生した直後の「急性期」です。例えば、スポーツで膝をひねった、転んで膝を打った、あるいは、登山後などに、膝が熱を持って、ズキズキと痛む、といった場合です。これは、関節の内部で「炎症」が起きているサインです。この時期に温めてしまうと、血流が促進され、かえって炎症を助長し、腫れや痛みを悪化させてしまいます。急性期には、氷嚢(ひょうのう)や、ビニール袋に入れた氷などを、タオルで包み、患部に15分から20分程度当てるアイシングを、1日に数回行い、炎症を鎮めることが、最優先の処置となります。一方、「温める(温熱療法)」べきなのは、急なケガではなく、長期間にわたって、重く鈍い痛みが続く「慢性期」の膝痛です。変形性膝関節症の多くは、この慢性期にあたります。この時期の痛みは、炎症そのものよりも、関節周りの筋肉が、慢性的に緊張して硬くなり、「血行不良」に陥っていることが、主な原因です。この状態で冷やしてしまうと、血管がさらに収縮し、筋肉の硬直と痛みを、悪化させてしまいます。慢性期の痛みには、入浴などで、ゆっくりと膝を温め、血行を促進してあげることが、筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減するのに効果的です。お風呂の中で、膝の曲げ伸ばしを、ゆっくりと行うのも良いでしょう。急性期は「炎症」を抑えるために「冷やす」、慢性期は「血行不良」を改善するために「温める」。この基本的な原則を、覚えておいてください。