整形外科の選ぶべきポイント

知識
  • 痛む場所で判断、すぐに病院へ行くべき「危険な腰痛」

    知識

    腰痛の大部分は、命に関わるような深刻なものではありません。しかし、ごく稀に、その痛みの裏に、がんの骨転移や、感染症、内臓の重篤な病気といった、緊急の対応を要する「危険な腰痛(レッドフラッグ)」が隠れていることがあります。これらの危険な腰痛を見逃さないために、痛みの「場所」だけでなく、その「性質」や「付随する症状」に、注意を払うことが非常に重要です。以下に挙げるようなサインが見られる場合は、自己判断で様子を見たり、マッサージに行ったりせず、直ちに専門の医療機関(まずは整形外科)を受診してください。まず第一に、「安静にしていても痛みが軽くならない、むしろ夜間に悪化する」腰痛です。通常の筋肉や関節由来の腰痛は、楽な姿勢を取れば痛みが和らぐことが多いですが、横になっても、どのような姿勢を取っても痛みが続く、あるいは、夜、痛みで目が覚めるような場合は、脊椎の腫瘍(転移性がんなど)や、感染(化膿性脊椎炎)の可能性を疑う必要があります。第二に、「発熱を伴う」腰痛です。38度以上の高熱や、悪寒、震えを伴う腰痛は、前述の腎盂腎炎や、背骨の感染症のサインです。第三に、「胸部や背中の激痛を伴う」腰痛です。特に、高齢で高血圧などの持病がある方が、突然、胸から背中、腰にかけて引き裂かれるような激痛を感じた場合は、大動脈解離などの、命に関わる血管の病気の可能性があります。第四に、「原因不明の体重減少を伴う」腰痛です。ここ数ヶ月で、特にダイエットをしていないのに、体重が急激に減ってきた、という場合は、悪性腫瘍の可能性を考慮しなければなりません。そして、最も緊急性が高いのが、「足のしびれに加えて、尿や便が出にくい(排尿・排便障害)、あるいは、肛門の周りの感覚が麻痺する」といった症状です。これは、脊髄の末端にある馬尾神経が、重度に圧迫されているサインであり、放置すると後遺症が残るため、夜間休日を問わず、救急外来を受診する必要があります。これらのサインは、体が発する、命の危険を知らせるアラームです。決して見過ごさないでください。