私たちは、人生の約3分の1を、睡眠に費やしています。この長い時間を、単なる休息の時間ではなく、日中の活動で歪んでしまった首を、積極的に修復・リセットするための「治療の時間」に変えることができたら、素晴らしいと思いませんか。その鍵を握るのが、「枕選び」です。寝ながらスマホなどの悪習慣によってストレートネックが進行している人にとって、枕は、首の未来を左右する、最も重要な健康器具と言っても過言ではありません。ストレートネックの人が、絶対に避けるべきなのは、「高すぎる枕」です。高い枕は、仰向けで寝た際に、顎が引けた状態を作り出し、首のカーブをさらにまっすぐに、あるいは逆カーブにまで悪化させてしまいます。これは、寝ている間中、ストレートネックを助長する姿勢を取り続けているようなものであり、最悪の選択です。かといって、「低すぎる枕」や「枕なし」も、問題があります。首のカーブを支えるものが何もないため、首周りの筋肉が、寝ている間も緊張し続けなければならず、休息が取れません。また、横向きで寝た際には、肩の高さの分、頭が落ち込んでしまい、首が片側に曲がってしまいます。ストレートネックの人が選ぶべき理想的な枕とは、「仰向けで寝た時に、首の自然なカーブ(前弯)を、優しく下から支え、同時に、後頭部が安定して収まる高さであること」。そして、「横向きで寝た時に、首の骨が、背骨と一直線になる高さを保てること」です。この二つの条件を両立させるためには、枕の中央が低く、両サイドが少し高くなっているような形状や、首を支える部分が独立して調整できるような構造が、合理的です。素材は、頭の形に合わせてフィットする、低反発ウレタンや、通気性の良いパイプ素材などが人気です。しかし、最適な枕の高さや硬さは、その人の体格や、敷布団の硬さによっても変わるため、最終的には、実際に試してみて、「首のどこにも力が入らず、リラックスできる」と感じるものを、自分自身で見つけるしかありません。枕への投資は、あなたの首の健康への、最も賢明な投資なのです。
枕選びが重要、寝ている間に首を治すという発想