膝の痛みを、自分自身の力で治す上で、もしあなたが、標準体重を超えているのであれば、あらゆる筋力トレーニングやストレッチ、サプリメントよりも、遥かに優先順位が高く、そして、絶大な効果を持つ「最強の治療法」があります。それが、「減量(体重コントロール)」です。これは、耳の痛い話かもしれませんが、避けては通れない、最も本質的なアプローチです。物理的な法則として、私たちの膝関節には、歩行時には体重の約3倍、階段の上り下りでは約5〜7倍、そして走る時には、実に体重の10倍以上もの負荷がかかると言われています。つまり、もし、あなたの体重が、適正体重よりも1kgオーバーしているだけで、歩くたびに、膝には3kgもの、余分な負担が、一歩一歩、繰り返し加わっている計算になります。もし、5kgオーバーしていれば15kg、10kgオーバーなら30kgです。これは、まるで、常に米袋を背負って歩いているようなものです。この過剰な負荷が、長年にわたって、膝の軟骨をすり減らし、炎症を引き起こし、痛みの直接的な原因となっているのです。逆に言えば、体重をわずか1kg減らすことができれば、膝への負担は、歩行時で3kgも軽減されるのです。これは、どんな高価なサプリメントや、どんな名医の治療よりも、確実で、強力な「鎮痛剤」となり得ます。減量というと、厳しい食事制限や、ハードな運動をイメージするかもしれませんが、まずは、今よりも少しだけ、食事の量を減らし(特に、夕食の炭水化物を半分にするなど)、そして、ウォーキングなどの、膝に負担の少ない有酸素運動を、毎日20〜30分程度、生活に取り入れることから始めてみましょう。体重の減少は、単に膝への物理的な負荷を減らすだけでなく、肥満によって引き起こされる、全身の炎症状態を改善する効果もあります。痛みの悪循環を断ち切るために、まずは、自分の体重と向き合う勇気を持つこと。それが、自己治癒への、最も確実な近道です。
肥満は膝の最大の敵!「減量」という最強の治療法