硬くなった筋肉が腰痛の大きな原因であるならば、その緊張を和らげ、柔軟性を取り戻すための「ストレッチ」は、セルフケアの基本中の基本です。ここでは、腰痛に特に関連の深い筋肉を、安全に、そして効果的に伸ばすための、代表的なストレッチをご紹介します。全てのストレッチは、決して無理をせず、「痛気持ちいい」と感じる範囲で、深い呼吸と共に行うことが重要です。まず、腰の横から背中にかけての「腰方形筋」と「広背筋」を伸ばすストレッチです。椅子に座り、両足をしっかりと床につけます。左手で座面の右側を掴み、体を安定させます。右手を高く天井に伸ばし、息を吐きながら、ゆっくりと上半身を左側に倒していきます。右の脇腹から腰にかけてが、じわーっと伸びるのを感じながら、20〜30秒キープします。反対側も同様に行います。次に、腰痛の真犯人となりやすい、お尻の「中殿筋」と「梨状筋」を伸ばすストレッチです。椅子に深く腰掛け、右足首を、左の太ももの上に乗せます。背筋を伸ばしたまま、息を吐きながら、ゆっくりと上半身を前に倒していきます。右のお尻の筋肉が、心地よく伸びるのを感じる場所で、20〜30秒キープします。反対側も同様に行います。さらに、座り仕事で硬くなりがちな、股関節の前側「腸腰筋」のストレッチです。床に立ち、右足を大きく一歩前に踏み出し、膝を90度に曲げます。左足は後ろに伸ばし、膝を床につけます。背筋を伸ばしたまま、ゆっくりと体重を前に移動させ、左足の付け根が伸びるのを感じます。これも20〜30秒キープし、反対側も行います。最後に、太ももの裏側「ハムストリングス」です。椅子に浅く座り、右足を前に伸ばし、かかとを床につけます。背筋を伸ばしたまま、股関節から、上半身を前に倒していきます。右の太ももの裏が伸びるのを感じる場所で、20〜30秒キープします。これらのストレッチを、お風呂上がりや、仕事の合間に、毎日の習慣として取り入れることが、しなやかで痛みのない腰への、確実な一歩となります。