なぜ老けて見える?ストレートネックが見た目に与える負の連鎖
ストレートネックの人は、実年齢よりも老けて見えたり、常に疲れているような印象を与えたりすることが少なくありません。なぜ、首の骨の歪みが、顔や全身の「見た目年齢」を、これほどまでに引き上げてしまうのでしょうか。そのメカニズムは、重い頭を支えるための、体全体の代償的な働きの連鎖にあります。まず、健康な首は、緩やかなカーブ(頸椎前弯)がバネの役割を果たすことで、約5〜6kgもある頭の重さを、効率よく支えています。しかし、ストレートネックになると、このバネ機能が失われ、頭の重みが、首や肩の筋肉に、ダイレクトにのしかかります。頭が15度前に傾くだけで、首にかかる負荷は12kg、スマホを見るときの60度の角度では、27kgにも達すると言われています。この異常な負荷に対抗するため、首の後ろから背中にかけての筋肉(僧帽筋や脊柱起立筋など)は、常に緊張して収縮し続け、ガチガチに硬くなります。この筋肉の盛り上がりが、首を太く、短く見せ、背中全体をたくましく、丸まった印象にしてしまうのです。次に、頭が前に突き出すと、バランスを取るために、肩は内側に巻かれ(巻き肩)、背骨の上部(胸椎)は後ろに丸まります。これが「猫背」の正体です。猫背になると、胸郭が縮こまり、呼吸が浅くなるだけでなく、全体的に自信がなさそうで、生気のない、老けたシルエットを作り出してしまいます。さらに、この体の前面の縮こまりは、顎の下の皮膚や、顔の筋肉まで、重力に引かれるように、下方へと引っ張ります。これが、二重あごや、顔のたるみの原因となるのです。ストレートネックという一つの歪みが、ドミノ倒しのように、首→肩→背中→顔へと、負の連鎖を引き起こし、あなたの見た目から、若々しさとしなやかさを、静かに、しかし確実に奪っていくのです。