「座っている」という行為そのものが腰に負担をかけることは事実ですが、その「座り方」によって、腰へのダメージは天と地ほど変わってきます。多くの人が無意識のうちに行ってしまっている、腰痛を招く「最悪の座り方」の典型的なパターンをいくつかご紹介します。自分の普段の座り方と照らし合わせて、危険なサインがないか、チェックしてみてください。まず、最も多くの人がやりがちなのが、椅子に浅く腰掛け、背もたれにだらしなく寄りかかる「仙骨座り(仙骨座)」です。これは、本来、座面に対して垂直に立つべき骨盤が、後ろに大きく傾き、背骨の土台である「仙骨」で座っているような状態です。この姿勢では、腰椎の自然なカーブ(前弯)が失われ、逆C字型に丸まってしまいます。これにより、腰椎の椎間板の前側に、極度の圧迫力がかかり続け、椎間板ヘルニアのリスクを著しく高めます。また、この姿勢を取ると、バランスを取るために、頭が自然と前に突き出る「スマホ首」の状態になり、腰痛だけでなく、首こりや肩こり、頭痛の原因ともなります。次に、これとは逆に、腰を過剰に反らせて座る「反り腰座り」も危険です。特に、背もたれのない椅子や、床にあぐらで座る際に、良い姿勢を意識しすぎるあまり、胸を張りすぎてしまうと、腰椎の後ろ側にある椎間関節という小さな関節に、過度な圧迫力がかかり、関節の炎症(椎間関節性腰痛)を引き起こすことがあります。さらに、「足を組んで座る」癖も、骨盤を左右に歪ませる大きな原因です。骨盤が傾くと、背骨全体がバランスを取ろうとして捻じれ、腰の片側だけに負担が集中し、片側性の腰痛を引き起こします。これらの「最悪の座り方」は、一つひとつは些細な癖に見えるかもしれません。しかし、毎日、何時間も、この姿勢を続けることが、あなたの腰を、静かに、しかし確実に、蝕んでいくのです。
あなたは大丈夫?腰痛を招く「最悪の座り方」チェック