整形外科の選ぶべきポイント

2026年6月
  • あるデスクワーカーの告白、痛いストレッチを卒業した日

    医療

    私の首は、長年、まるで鉄板が入っているかのように、ガチガチでした。仕事柄、一日中パソコンに向き合い、夕方になると、首から肩にかけての激しい凝りと、頭痛に悩まされるのが、当たり前の日常。なんとかしたくて、YouTubeで見つけた、様々な首のストレッチを、自己流で試していました。「痛いのは、効いている証拠だ」。そう信じ込み、痛みを我慢して、首をグイグイと引っ張ったり、ボキボキと鳴らしたり。しかし、その場は、少し楽になった気がしても、翌朝には、もっとひどい痛みで目が覚める、ということの繰り返し。ある日、あまりの痛さに、ついに整形外科を受診しました。レントゲンを撮った医師から告げられたのは、「ひどいストレートネックですね。こんなに無理なストレッチを続けたら、神経を傷つけますよ」という、厳しい言葉でした。そして、紹介されたリハビリ室で、私は、理学療法士の先生から、目から鱗が落ちるような、衝撃の事実を、次々と教えられたのです。私の首の痛みの原因は、首そのものではなく、丸まった背中と、全く動いていない肩甲骨にあること。そして、私が良かれと思ってやっていた、痛みを伴うストレッチは、筋肉を、リラックスさせるどころか、防御反応で、さらに緊張させていただけだったこと。その日から、私の「治療」は、首を伸ばすことからではなく、テニスボールで、背中や脇の下の筋肉をほぐし、肩甲骨を回す、地道な準備運動から始まりました。そして、教わったのは、決して痛みを感じない、ごくわずかな範囲で、顎を引く「チンイン」という、拍子抜けするほど地味なエクササイズでした。「こんなことで、本当に効くのか?」。半信半疑で、言われた通りのリハビリを、毎日、お風呂上がりに続けました。数週間後、私は、ある変化に気づきました。あれほど私を苦しめていた、夕方の頭痛が、起きていない。そして、首のストレッチをしても、以前のような、鋭い痛みを感じない。むしろ、「心地よい伸び」を感じられるようになっていたのです。痛みは、敵ではありませんでした。それは、私の体が、間違った方法に対して、必死に発していた、悲鳴だったのです。その声に、ようやく耳を傾けることができた日、私は、痛いだけのストレてっちを、ようやく卒業することができました。